
ServiceNow ITSMワークフローの高度カスタマイズ開発
「人が追う管理」から「システムが動く運用」へ。ServiceNowを深くカスタマイズし、変更管理の可視化、クレームの追跡可能化、業務効率の定量化を実現する。「人が追う管理」から「システムが動く運用」へ。ServiceNowを深くカスタマイズし、変更管理の可視化、クレームの追跡可能化、業務効率の定量化を実現する。
ServiceNow ITSM高度カスタマイズ:
ワークフローを“動かす”仕組みへ フローが“人”に依存していた現実
ある製造業企業では、日常的に次のような課題を抱えていた。
変更管理では、システムデータの変更やPC機器の入れ替えなどの申請がメールベースで回されており、誰が承認したのか、どこで止まっているのか、いつリリースできるのかが不透明だった。進捗確認は電話に頼るしかなかった。
顧客クレーム管理では、製品交換や品質クレームなどのメールが特定担当者に集中し、対応状況が見えないまま処理が進む構造になっていた。顧客からの催促ごとに社内確認が発生し、現場負荷が高くなっていた。
根本的な問題は共通しており、ワークフローがすべて「人依存」で回っていた点にあった。情報は人が伝え、進捗は人が追い、結果として人が忙しくなるほど全体が遅くなる構造だった。
ソリューション
顧客の実務要件に合わせて、ServiceNow ITSMプラットフォームの深いカスタマイズ開発を実施した。
変更申請については、ServiceNow標準の変更管理機能をベースにしながら、業務要件に合わせて機能構造と設定ロジックを再設計した。フローの各ノード、承認ルート、ステータス遷移を精密に調整し、ITILベストプラクティスと現場運用の両立を実現した。

クレーム受付管理については、既存の業務フローを整理したうえで、ServiceNow上で再構築し、ITSMエコシステムに統合した。受付から対応、完了までを一気通貫で管理できる仕組みへと改善した。

システム導入後の変化
変更管理は、メールでのやり取り中心の運用から、システムによる自動ワークフローへと変化した。申請は一元管理され、種類・リスク・影響範囲に応じて自動的に承認ルートが振り分けられる。進捗はリアルタイムで可視化され、電話で確認する必要がなくなった。
クレーム対応は、メールの個別管理から統一窓口による管理へ変わった。自動で担当部署に振り分けられ、進捗もリアルタイム更新される。期限超過は自動でアラートされ、平均処理期間は約1週間から2日へと短縮された。顧客も進捗を確認できるようになり、社内の責任分界も明確化された。
Before / After
変更管理
Before:メール転送で承認、進捗が見えない
After:自動ワークフロー、進捗のリアルタイム可視化
クレーム対応
Before:担当者メールに集中し処理が遅い
After:統一窓口+自動振分で2日以内にクローズ
顧客対応
Before:催促と確認が繰り返される
After:進捗共有と責任明確化で満足度向上
本質的な変化

ワークフローは「人が管理するもの」から「システムが自律的に流すもの」へ変化した。
これにより情報伝達のロスと人的ミスが減り、管理者は進捗確認ではなく意思決定に集中できるようになった。
製造業DXの実践的アプローチ
この事例が示しているのは、ServiceNow ITSMの本質は機能の多さではなく、分散したメール・Excel・口頭連絡を標準化・自動化されたワークフローへ統合する点にあるということ。
重要なのは、システムの華やかさではなく、現場が自然に使えること、業務が止まらずに流れること、そして結果が数値で見えることである。
ツールが意識されないレベルで業務に溶け込む状態こそが、最も実用的なデジタル化の形である。
